もちろん、イタリアでも走りました。

　移動しない日の朝６時に起き出して走ります。
　６時？いい時間じゃない。
　いえいえ、ヨーロッパは夏時間。６時というのは日本でいう５時です。 まだ日の出前、街灯のともる街に走りに出ます。

　最初はミラノ。大聖堂前の広場もまだ夜の気分です。 こんなときに走っていていいのかなあ。
　それでも10分20分走ると空も明るくなります。
　イタリアの人も結構早くから働きに出ています。 早朝から店のしたくをする人にうろんな視線を投げかけられてしまいます。
　一時間ほど走ってドゥオーモまで帰ってきたら、お参りにはいる人がいます。 脇の入り口から一緒にはいると、朝日に照らされたステンドグラスがとてもきれいでした。
（ランパンで教会に入るのは、きつくとがめられると後で聞きました。）

　ヴェネツィアでは太鼓橋を越えるのがちょっと大変。 狭い曲がりくねった路地ばかりの街では、南へ向かっていたつもりが、 いつの間にか東のリアルト橋のたもとへ出ていました。
　フォンダメンタ・ヌォーヴォから見た朝の海が印象深いものでした。

　フィレンツェのホテルは旧市街の東端でした。そこからアルノ川に沿って２kmあまり、 公園が続く中を走りました。対向してくるランナーもいます。鳥の声も聞こえます。
　歩道橋で橋を越えると市場の準備をしていました。 ヴェネツィアでもありましたが、朝市には新鮮な野菜や果物がならびます。 ここではポルチーニ茸が並べられていました。

　シエナは美しい街です。
　ひとりでたっぷり楽しもうと走り出したところで、ようやく働き出した下腹が張ってきました。
　早朝です。こんなときに使えるのは駅のトイレ。
　街を駆け下って予定外のシエナ駅へ走りました。おかげで街は半分もまわれませんでしたが、 これもいい思い出です。

　残念だったのは、ローマで走れなかったこと。ここは次回にまわそう。

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